2026/04/13 16:30
新大久保ドクターハトムギです。
さて今回のテーマは血液さらさら!皆さんも関心の高い話題ですね。しっかり学んでおきましょう!
さて「血液さらさら」というテーマは、いまやマスコミでも取り上げられることが非常に多いテーマです。イワシやサバ、サンマなどの食べ物が良いとか、紅麹や酒粕、甘酒などは血のめぐりが良くなるとか、
ワインでもポリフェノールは効果が高いので体に良いとか、、、皆さんも聞き覚えのある話が多いはず。そこで今回は、体系立ててジックリご説明していきますので、はじめにINDEXを示しますね!
(1)血が滞る、よどむ、と書く「瘀血(おけつ)」とは
(2)漢方でいう「血虚」と「瘀血」の違い
(3)「瘀血」の症状を大別すると
(4)「瘀血」の対処法の基本
(5)血液さらさら実践編①「生活習慣」の見直しポイント
(6)実践編②「有酸素運動」「ストレッチ」
(7)実践編③「水分量」「食生活」
(8)おすすめの食材、漢方薬
では、まず初めに「血液さらさら」がどんな状態なのか、その根本から説明していきましょう。
(1) 血が滞る、よどむ、と書く「瘀血(おけつ)」とは
血液さらさら。を理解するには、逆に「血液がさらさらではない」、すなわち、ドロドロしている状態を考えてみれば分かりやすいですね。ドロドロしている、とは、血液が流れにくく体の中に滞ってしまうことで起こる状態。こういう状態を、漢方では「瘀血(おけつ)」の状態と呼びます。血が滞る、よどんでいる、という意味ですね。
(2) 漢方でいう「血虚」と「瘀血」の違い
漢方では「血(けつ)」とは、私たちが意識している「血」だけを指し示すのではなく、血液や皮膚、髪の毛、爪、筋肉、骨、臓器、さらにはホルモンに至るまでを意味します。それらの部分は、血によって修復、増強され健康な状態に保たれているので、連なって考えられている、といっても良いかもしれません。
こうした「血(けつ)」は、体の隅々に栄養を届けるだけでなく、静脈血のように、体にとって不要なものも回収し、体の栄養状態を保ちながら浄化もスムーズに行ってくれているのですが、もし何かでトラブルが起こると、血流が滞り、「瘀血」の状態となってしまう、という訳です。
また一方、漢方では「血虚」という言葉も良く使われますが、「血」に関わる言葉なので「瘀血」と間違われることも多いかもしれませんが、そもそも全く違う症状を意味する言葉です。
「血虚」とは、血液の量や栄養が不足した事で起こる状態を指し示し、顔色が悪く、手足が冷えやすく、貧血やめまい、動機などの症状を伴います。「血虚」の場合、主な原因は食事や睡眠の不規則、出産や月経などで血液の量や栄養が失われる事、消化不良の影響、などによって起こりやすく、充分な補給が出来ていないことで。症状が改善できない例も多く見受けます。つまり、「血虚」とは、長じて言えば、そもそも血を補う事が必要な症状で、血が滞る「瘀血」とは症状が全く異なり、その対処法もまた異なります。
(3)「瘀血」の症状を大別すると
「瘀血」の人は、一般的に肩こりや頭痛、手足の冷えなどに悩まされやすく、肌が青白く、あざや出血が出来やすい傾向がある、と言われています。これは「瘀血」の原因の多くはストレスや冷え、運動不足などによって、血液の循環が悪くなることに起因しています。
血液は心臓から全身に送られ、全ての組織や臓器に栄養素を供給してくれるのですが、「瘀血」タイプの人は血液の循環が滞りやすく、これが肩こりや頭痛などの症状を引き起こすことがあります。また「瘀血」タイプの人は、気が弱まっていることも多く、その影響から体がだるく、元気のない傾向も訴える方も多く見受けます。気が不足すると、血液の流れも悪くなり、顔色が悪くなったり、青白かったり、あざや出血が出来やすくなりますし、舌の色も健康的な赤色ではなく紫や青みがかった色になりがちです。
さて、それでは「瘀血」の方に見られる代表的な症状をご紹介しますね。
【手足の冷え】【肩こり・頭痛】【しみ・そばかす・クマ・くすみ】【ニキビ・イボなどの肌荒れ】【婦人科系のトラブル】など。次に、これらの症状が起こる原因をご説明します。
まずは【手足の冷え】。瘀血になり、血流が滞ると、末端の流れが悪くなりやすく、手足に冷えが起こると漢方では考えます。また上半身に比べると下半身の流れが悪くなりやすく、いわゆる「冷えのぼせ」の症状も起こりやすいとされています。
【肩こり・頭痛】。漢方では、いわゆる「不通則痛(ふつうそくつう)」といって、血の流れが滞ると頭痛や肩こりなどの痛みが出やすくなる、と言われています。特に瘀血の痛みは頑固で、痛む場所もいつも同じ場所に集中する事が多く、夜間に憎悪しやすいのも特徴です。
【しみ・そばかす・クマ・くすみ】。瘀血になり血流が滞ると、肌細胞に十分な栄養が届きにくくなるだけでなく、正常なターンオーバーが妨げられ、メラニンなど老廃物の除去も滞りやすくなります。そのため、しみ、そばかす、クマ、くすみなども出来やすくなると言われています。
【ニキビ・イボなどの肌荒れ】。瘀血によって、肌のターンオーバーが乱れると、老廃物が残留しやすくなり、脂性肌になりやすいと言われ、吹き出物や、肌トラブルを引き起こしやすいと考えられています。
【婦人科系のトラブル】。瘀血は婦人科系トラブルと最も密接だと言われています。瘀血になり血の流れが滞ると、生理の経血が暗赤色になる、経血に塊が混ざるなど起こり、放っておくと生理痛がひどくなる、生理が遅れる、無月経、さらには子宮筋腫などの婦人科系トラブルを起こすと考えられています。
(4)「瘀血」の対処法の基本
ここからは「瘀血」の対処法をご説明しますね。
対処法の基本は何と言っても、体を「温める事」広い意味で。マッサージや運動で、血液の流れを良くすることや、生活習慣や食べ物などで温めていくことが重要です。
(5)血液さらさら実践編①「生活習慣」の見直しポイント
さてここからは、血液さらさらを目指すあなたに向けた実践編。
生活習慣や有酸素運動、ストレッチなどの効果的な方法や、食事などの改善法もご紹介していきますね。
まずは生活習慣の見直しから。大きく分けて「体を温める」「血流をアシスト」「油脂の多い食事に注意」の3点です。
まず「体を温める」。体が冷えるという事は血流が悪くなることなので、すなわち瘀血になりやすいという事でもあります。さらに一旦瘀血になると、さらに手足が冷えやすくなるので、悪循環が繰り返されてしまいますから、日ごろから体を冷やさないように心がけてくださいね。また瘀血タイプの人は一般にのぼせやすい傾向なので、お風呂も半身浴で長い時間ゆっくりと温まるのがおすすめです。
次は「血流をアシスト」。軽いストレッチなどで積極的に体を動かしましょう。体を動かすことでポンプのような役割を果たしてくれるので、血流がアシストされます。特にふくらはぎの筋肉は第2の心臓と言われるほど、血流には欠かせない存在です。ストレッチやヨガ、ウォーキングなど、無理のない範囲で続けましょう。
三番目は「油脂の多い食事に注意」。よく言われていることですが、揚げ物やお肉中心の食事、バターやラードなど油脂の多い食品の摂りすぎは、血液さらさらの大敵!
レシピを工夫して、肉だけでなく野菜も上手に摂ったり、オリーブオイルを多用したり、ちょっとグルメな楽しみ方で食生活をエンジョイしてみてください。
(6)実践編②「有酸素運動」「ストレッチ」
次は「有酸素運動」や「ストレッチ」。
血液は酸素や栄養素を全身に運び、老廃物を輩出する役割を果たしていますが、血流が悪くなると、肩こりや頭痛、手足の冷えなど瘀血による症状が起こりやすくなってしまいます。そんな時は「有酸素運動」を取り入れることが有効です。
有酸素運動とは、ジョギングや水泳に代表される、糖質や脂質をエネルギー源として行う筋肉への負荷が比較的軽い運動のこと。この有酸素運動によって、心拍数や呼吸数が増えて血流の循環が促進され、筋肉に酸素が供給され代謝も上がります。週3回以上、1日に20分以上がおすすめです。
ヨガやピラティスを始めとする、筋肉や関節を伸ばす運動、「ストレッチ」も有効です。ストレッチ系の運動で、筋肉の緊張がほぐれ血行が改善され、関節の可動域も広がります。ストレッチは簡単なものでも構わないので、毎日行うのがおすすめです。また、足やお尻などの下半身を鍛える、スクワットなどのトレーニングも特におすすめです。下半身は体の中でも最も大きな筋肉群なので、その分全身の代謝も高まります。下半身のトレーニングは週2回以上が効果的です。
こうした、血流の流れを良くするトレーニングは非常に有効ですが、無理がない範囲で行ってくださいね。無理は禁物、自分の体調とよく相談して行うようにしてくださいね。
(7)実践編③「水分量」「食生活」
生活習慣を見直し、睡眠も十分に取る、トレーニングを積極的に行うようにする・・・それらは、血液さらさらに欠かせない要素ですが、もう一つ、忘れてはいけないのが食生活。十分な水分を摂取し、バランスの取れた食生活を楽しむことが重要です。
ちなみに1日に必要な水分量は、食事からの摂取分も含めて2リットル以上が目安とされていますが、中でも特に水分不足になりやすいタイミングがありますので、覚えておいてくださいね。
朝起きたとき、運動などで汗をかいた時、入浴の前後、夜寝る前など。水分が不足しがちですから、充分注意してくださいね。
さて、次はいよいよ食事。重要なのは、血液をサラサラに保ち、動脈硬化による血栓の形成を防ぐためこと。たんぱく質、脂質、炭水化物をバランスよく食べる事が基本となります。
では具体的に、血の巡りを良くなるとされている「瘀血」タイプにお勧めの食材を幾つかご紹介します。
まず、青背の魚。特に、多価不飽和脂肪酸(DHA・EPAなどのn-3系脂肪酸)を豊富に含む魚(サバ、イワシ、サンマ、サケ、マグロ)は、脂質異常症(高LDLコレステロール血症)の改善にも効果的とされています。肉類の脂質に多く含まれる飽和脂肪酸は、LDLコレステロールを増やす作用があるため、肉の代わりに魚を取り入れることで脂質のバランスを改善できます。
また、調理法も重要です。揚げ物よりも焼き魚や蒸し料理を選ぶことで、カロリーを抑えながら健康的に魚を取り入れることができます。手軽に食べられる缶詰やレトルト食品を活用すると、無理なく魚を食事に取り入れることができるのでおすすめです。
次に野菜、海藻、きのこ類。これらは、カロリーの過剰摂取を抑えるのに有効です。
また、野菜や海藻、きのこは食物繊維の重要な摂取源でもあります。食物繊維には、血糖値の急上昇を抑える働き(糖尿病予防)や、腸内でコレステロールを吸着・排泄し、脂質異常症を改善する作用があり、生活習慣病全般の予防・改善に役立つとされています。
さらに、野菜や海藻、きのこはカリウムの優れた供給源です。カリウムは、体内の余分なナトリウム(食塩)を排出し、高血圧を予防・改善する働きがあるため、塩分の摂りすぎが気になる方にもおすすめの栄養素です。具体的な量の目安として、野菜・海藻・きのこは1日350gを目標にし、毎食小鉢1~2皿分を摂ることを意識しましょう。
(8)おすすめの食材、漢方薬
野菜の中でも、漢方では玉ねぎやエシャロットなど、香りの強い食材には血の巡りをサポートする働きがあるとされています。玉ねぎを切ると目に染みる辛み成分は血液をさらさらにする成分があることは広く認められています。また、玉ねぎやエシャロットは加熱せず、生で食べるのが効果的です。
他にも、生姜やニンニクなどの温性の食べ物が良いとされていますし、ほうれん草などの鉄分や、ビタミンB12が豊富な食べ物を摂る事、黒豆や黒ゴマなどの黒色系の食べ物を摂るのもお奨めです。玄米や全粒粉製品、オートミール、雑穀などの精製度の低い穀類(全粒穀物)だったり、豆腐や納豆、厚揚げ、豆乳などの大豆製品、低脂肪乳や低脂肪ヨーグルト、カッテージチーズ、オリーブオイルやサラダ油など植物油、ナッツ類など、血液さらさら効果が高い食品として知られています。
薬膳などでよく使われる「紅麹」や「酒粕」「甘酒」、また「サフラン」や「紅花」等も血の巡りをサポートしてくれる食材といわれているので、関心のある方は是非試してください。また逆に考えれば、肉や乳製品に含まれる動物性脂肪や塩分などの影響で、血流が悪くなるので、それらを意識して毎日の食生活を組み立てることも、血液さらさらには有効ですね。
また最後に「瘀血」タイプの方にお勧めの漢方薬を幾つかご紹介しましょう。
「桂枝茯苓丸料加薏苡仁」「桃核承気湯」などです。
漢方では人間の体は気・血・水などの要素から構成されると考えられており、いずれの漢方薬もバランスを整え、病気や不調を改善し、健康を回復させる効果が期待できます。ご関心のある方は、是非DMでお問合せください。
